はじめに

放課後児童クラブとの出会い

家業や母の介護をしながら、あるきっかけで放課後児童クラブ(学童クラブ)の仕事を手伝うことになりました。
新しいクラブの起ち上げを2度ほど行いながら、10年ほど経験。

「家業から開放されたら子育てに関わる仕事に就きたい!」と考えるようになったのは、その頃でした。
とにかく毎日子どもたちと話し、遊び、子どもたちからも学び、自分が一緒に成長していくことが楽しくて、楽しくて。
そして私の得意分野(パソコン全般・音楽・料理・日曜大工など)全てがクラブの運営に活用出来る、ということも私をそう決断させた要因となりました。

「私も放課後児童支援員として何か役に立ちたい!」

クラブのお手伝いをしながら、書店で本を買い、ネットで情報収集をし、10年間本気で勉強をしました。

流山市の法人に入社して放課後児童クラブを運営

松戸市の広報で「子育て支援員研修」が始まるという記事を読み、早速応募しました。
その頃の「子育て支援員研修」は現在のような4日間という短期ではなく、長期に渡って行われ、数ヶ月の間に何度も通ってようやく修了という厳しいものだったのですが、1日も休むことなく通いました。
一番辛かったのは、全体で男性が2名しか居なかったことです(笑)

その後、やっと家業から開放され、放課後児童クラブだけでなく10社ほど面接を受けました。
そのうちの数社(放課後児童クラブと他業種)から良いお返事を頂いたのですが、やはり子育てに関わりたいという気持ちが強く、松戸市の法人に行くことに決めました。

しかしその一週間後、流山市の法人からも内定通知が届きました。
このタイミングって…

家族とも相談し、結局松戸市の法人を断って、世間一般的なビッグネームである流山市の法人に入社を決意。
ちなみに流山市の法人の年収は、行くはずだった松戸市の法人の年収よりも100万円低いです。
この時、名前の大きさに釣られて決めたことが、良くも悪くも私の人生に影響を与えたことは確かです。

目標は利用者満足度を上げること

入社したクラブの当時の満足度は40%台で、市内で最下位。
それを私が在籍している間に、トップクラスにまで引き上げることを目標に頑張りました。
そして、70%台に引き上げることに成功(私はマネジメントの立場として職員の皆さんに提案・補佐をしただけで、実際に満足度が上がった理由は現場の先生たちが優秀だったからだと私は思っています)。

満足度を目標値まで引き上げた年の人事異動で本部へ行かされることになり、放課後児童クラブ希望だった私は退社を決意。
そのクラブで私が行うべきことは、ほとんどやり尽くしたという思いは有りますので、悔いはありません。
私が行って来たことを継続して行えば、満足度が下がることはないでしょう。

ただ、一緒に現場で頑張ってくださった気の合う先生たちと分かれてしまったのは、とっても残念でした。

他の法人を見てみたい

これまで3法人の運営方法を見て(行って)来て、「他のクラブって、どういう運営をしているのだろう?」という興味が湧いてきました。
勉強の為に、流山市のクラブ数カ所を体験(流山市内の放課後児童クラブのほとんどが60歳定年で、シニア世代は入る余地が有りません)。

その後、松戸市の法人(松戸市の放課後児童クラブのほとんどは65歳定年で再雇用有り)に入ってみまして、今まで経験したことのない運営方法に愕然としました。
私はそれまで、松戸市の放課後児童クラブは流山市よりも進んでいると思っていたのですが、それはある一定の法人だけだと、その時に知ったのです。
あまりの衝撃に、私は放課後児童クラブから離れることを決めました。

確かに、きちんとした運営をしている放課後児童クラブも有ります。
しかし残念ながら、首を傾げたくなるようなクラブもまた、多く有ります。
大部分の保護者・子どもは、現在通っているそのクラブしか知りませんから、日頃不満が有っても「どこのクラブもこんなものなんだろう」と諦めてしまっていることでしょう。
普段から「ここの運営、どうなっているのかしら?」と疑問に思っている放課後児童支援員の皆さんも、実際にいらっしゃいます。

そうなんです。
そこが大きな問題だと私は思うのです。

保護者の皆さんや子どもたち、現場で働いている支援員の皆さんは、他のクラブを知りません。
それは言い換えれば、「正解を知らない」ということに他なりません。
たまに行く研修会や、同じ法人内で行われている常勤職員研修(法人内で他のクラブへ勉強に行く)だけでは、「放課後児童クラブの運営方法」や「放課後児童支援員は実際にどういう仕事をしなければならないのか」ということを習得出来ません。

このままでは、放課後児童クラブを利用している子どもたち・保護者たち、そして現場で実際に働いている支援員たちが気の毒です。

まとめ : 主役は子どもたちですよね

数年前から、「子育て支援」という言葉を各メディアでよく聞くようになりました。
政治家が票を集めようと演説で使ったり、知事が「こんなことに力を入れています!」と自分の頑張りを認めてもらう為に使ったりしています。
テレビ局が視聴率を上げる為に使うことも有るでしょう。
でも、「子育て支援」という言葉の先には子育て世代が居るべきですし、最終的には子どもたちの利益に繋がらなければ、何の意味も有りませんよね。

放課後児童クラブって、なに?
放課後児童支援員は、どんな仕事?

今の放課後児童クラブは、どのように運営されているのか。
問題が有るとすれば、どこが、何が問題なのか。
それらを、主役である保護者の皆さんや子どもたちと一緒に考え、それが各市町村、最終的には国政に届き、ほんの少しずつでも改善する方向に向かえば良いと私は思っています。

最後までお読み頂きまして、有難うございました。

どうぞ宜しくお願い致します。

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