心と身体

【粉瘤】尿道カテーテルはどのくらい痛かったか

私が手術で一番不安だったのは、尿道カテーテルです。
勿論患部を切開するのは怖かったけれど、尿道カテーテル以上には怖くない。
だってね、あの場所に管を入れるんですよ?
普段「出す」作業しかしていない場所に「入れる」んです。
想像しただけであそこが痛くなりますよね。

今回初めて尿道カテーテルを経験しまして、私のように恐怖を感じている人達へ、実際はどうなのかを参考までに書いておきたいと思います。
但し、これは個人差が有りますのでご注意下さい。
6年前に手術をした父は「覚えていないなぁ」というくらい、あまり苦にならなかった様子。
痛みはあそこの作りにも関係していますから、もしかしたら私のは小さかったから痛かったのかも知れませんです(悲)
ま、悲しい憶測はさておき。

入れる時ですが、私は麻酔が効いている時(手術が終わった直後)に入れましたので、全く痛みは有りませんでした。
10時前に手術が終わり、麻酔が半分程度切れたのは11時過ぎ頃。
足の指が動き始めまして、まだカテーテルは痛くありません。
「あ、カテーテルが入っているな」程度です。

本格的に気になり出したのは14時頃。
ほとんど麻酔が覚めて、尿が出るのが解ります。
と同時にあそこが痛い。
入っている時は、痛いというより不快感という感じでしょうか。
痛みを伴う不快感です。
私はもういち早く取って頂きたかったので、その旨を看護師さんに伝えましたところ、「取るのは明日」とのこと。
何度聞いても同じ。
便意が有ったのですが、病室でしか出来ないと言われ、もうすっかり麻酔は覚めていて私は大丈夫だし、嫁や父の手術の時も麻酔が覚めたらすぐ抜いてもらったのに、私だけどうして?という不信感も有り、その看護師さんが交代する時間を見計らって、交代した看護師さんから担当医に聞いてもらったんです。
その看護師さんにしてみれば「マニュアル通りにしただけ」なのに、本当に申し訳なく思っていますが、その申し訳ないという気持ちが吹っ飛んでしまうほどカテーテルは痛く、便意が強かったのです(涙)

私がどうしてカテーテルを抜いてもらいたかったかというのは、他にも理由が有ります。
入院当日に色々な説明をしてくれたT村さんという看護師さんは非常に優しい人で、「何か特別に不安は有りますか?」と聞かれた時に「手術よりもカテーテルが怖いです」と伝えたところ、わざわざ担当医に会ってその話をしてくれて、「麻酔が覚めたら早めにカテーテルを取ります」ということになったんです。
そしてその後担当医が私に「カテーテルは絶対にしなければならないけど、夕方頃には麻酔が覚めるから抜けますよ」と言って下さいました。
「もしかすると夕食からご飯食べられるかもね」とも言いました。
手術前にその会話が有ったのに、何故当日の看護師さんはダメと言ったのか。
もうここは当人しか解らない部分ですけど、もしかするとその看護師さんの独断で「この患者だけ特別なんて有り得ない、基本に忠実にしなければ」と思ったのかも知れません。
いやいや、その患者毎に何もかもが違うわけですからねぇ。
とにかく私のカテーテルは当日の19時にやっと抜くことになりました。

カテーテルを抜く看護師さんは別の人らしく、来るまで待ちました。
「あぁ、やっとカテーテルから解放される…」
確かに無い方がいいんですけど、この「抜く」という作業がまた痛かった。
「激痛」と言っても良いと思いますね。
抜いてくれる看護師さんが優しい人で、ゆっくりと、少しずつ休みながら抜いてくれるんですが、顔が歪むほど痛い。
例えて言うと、カテーテルの表面が鮫の皮なんじゃないかというような痛さです。
ザラザラで、「入れる時に、キシロカインゼリーを使って頂いたのかしら?もしかしたら忘れましたか?」というほど、数ミリ抜くだけで激痛。
女性は膀胱までが近いのでまだ楽だそうですが、男は膀胱までが長い為、カテーテルも長く入れなければならず、当然抜く時も数倍痛みを感じるわけですね、時間的に。

やっとこさ抜き終わって深呼吸をしながら「良かった~(>_<)」と思ったわけですけど、ここで終わったわけでは有りません。
カテーテルの怖さはここからでした。

抜いて頂いてから初めてのトイレ。
「初めは痛い」という知識が有りましたから、お腹の力を抜きながら少し出そうとすると…
何て言ったら良いでしょうか、あまりの痛さに体が「ビクッ」とするほどです。
もうそれからトイレに行くのが怖くなり、水分は全く飲めなくなってしまいました。
それでも我慢には限界が有りますし、あまり我慢すると膀胱炎になるかも知れません。
結構な時間まで水分を取らずにトイレを我慢したわけですけど、看護師さんのこの一言で考えを変えたんです。

「たまにおしっこが出なくなる人が居て、その場合はまたカテーテルを入れることになり…」

あ、もういいです、全部言わなくていいですから。
そんな怖いこと言わないで下さい。
せっかく脂汗流しながらやっとのことで抜いてもらったのに、またカテーテルを入れ直しなんて有り得ないです。
絶対に無理。
それに今度は、入れる時に麻酔無しじゃないですか。
考えられません、そんなこと(;^_^A
私は強い恐怖を感じ、少しずつ水分を取ることにしました。
「おしっこ出なくなったらまたカテーテルだぞ、おしっこが出なくなったら…」と呪文のように繰り返し呟きながら。

看護師さんのお話だと「時間が解決します」とのことで、日数が経たないと治らないそうなんですね。
「寝る度に緩和されます」と。
23時頃、少し寝たんです。
でも隣の校長に起こされる(ノ_・。)
起こされたらトイレに行きたくなる。
激痛(×_×;)
0時過ぎ、どうしても我慢出来なくて、初めてナースステーションに泣き付きました。
「すみません、何か痛み止めを処方して頂けますでしょうか」
「痛みが止まらないかも知れませんけど」という条件で頂いた薬。
本当に効きませんでした(爆)

何だかんだで眠れずに、手術翌日の朝。
痛みは変わりません。
「寝る度に緩和される」わけですから、眠れなければ痛みは無くなりません。
出なくなるのが一番辛いので、出す為に少しずつ水分を補給。
結局術後2日目までずっと痛みは変わりませんでした。

退院の日(術後3日目)。
朝から激痛。
歯を食いしばり、左の足をつねりながら少しずつ出します。
痛いのはどこかといいますと、奥の方ではなく、半分より先の方です。
おしっこが出るちょっと前が一番痛い。

午前中退院して家で昼食を食べ、お昼寝をしました。
お昼寝という感じではなく、お布団を敷いて寝ます。
家なので、余計にぐっすり眠れました。
起きてからトイレに行きました。
あれ?
大分いい感じです。
痛いのは確かに痛いですが、5分の1くらいは治っています。
「寝る度に緩和する」というのは本当だったんですねぇ。
夜は早めに寝て、7時間ほど爆睡。

翌朝、起きます。
トイレに行きます。
あれれれ??
半分程度の痛みになりました。
もう足をつねる必要は無く、歯を食いしばるだけでおしっこが出来ます。
手術当日から4日目ですね。
ホッとしました。
5日目には、ほとんど痛みを感じなくなり、夜は完璧に痛みが取れました。
本当に嬉しかった~(^^)

と、私の場合は5日間で完璧に治りました。
再度言いますが、これには個人差が有ります。
前立腺肥大症の人は痛みが強いとか(調べてみて下さい)。
私の場合(あまり大きな声では言えませんが)そのモノが小さめだからなのか、尿道の一部が狭くなっているのかも知れません。

とにかく2日間は激痛に苦しみました。
「これだけ医療技術が発達しているんだから、きっとカテーテルも痛く無くなっているに違いない」
そう思っていた私が甘かったという結論です。
でもホント、これだけ医療技術が発達しているのに、何故カテーテルに変わる何かが出て来ないんでしょうか?
今回の手術で言わせて頂くと、手術全体の中でカテーテルほど辛いものって他に有りません。
麻酔は貧血おきて壮絶でしたけど、患部はこんなに痛くないわけですしねぇ。
もっと〝コンドームカテーテル〟を普及させて下さい!
患者の負担軽減の為に、心からお願い申し上げます!!

私は食べ物でも、美味しいものは「美味しい」と言い、そうでないものは別の表現をします。
そういうハッキリとした書き方をする私が、正直に言います。
尿道カテーテルはメチャクチャ痛かったです!(ノ_・。)
≫ 尿道カテーテル(Wikipedia)-生写真有り注意!
※カテーテル後の痛みには個人差が有りますので参考にならないかも知れません。

※アイキャッチ画像は、本文とは無関係です。

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